漫画は紙か、電子書籍か 【TIROIR:Colum】


漫画は世界中で多くの人に愛されている。


漫画
に限らずだが、書籍は紙を媒体とすることが主流。しかし、近年はインターネットが普及し、いつでもどこでも読むことができる「電子書籍」を利用する人も多い。


確かに媒体にしている漫画と比べると、利便性という点において相当優れている。先に書いた通り、購入さえしてしまえば好きな時にむことができる。もちろん実体は無いので物理的な保管するスペースの問題も無いし、ほぼ無限にデバイスに保存しておくことができる。さらにスマートフォンなら片手でページをめくるなどの操作ができるので混み合う電車内など様々な場面でとても便利である。そんな中、紙媒体にもインターネット媒体には無い魅力がたくさんあるのでいくつか紹介していこう。 

まずはなんと言っても紙は五感を駆使して楽しめることだ。

目で見るのはもちろん、実際に手に持ったときのさわり心地ペラペラとめくるページの音、さらには紙の独特な匂いが好きだという人も中にはいるだろう。このように、嗅覚や聴覚、触感などを通して漫画を楽しむことによってインターネット媒体に比べ記憶に残りやすく、とても読みごたえがあると感じる。また、スマートフォンやタブレット端末におけるブルーライトなどの悪影響も受けないので、明るさや照明など環境を整えれば、比較的目に優しく視力低下や眼精疲労などのリスクも低いだろう。 

紙ならでは魅力はまだある。電子書籍は場所を取らないことが便利で魅力的な点だが、紙媒体の漫画は本棚にしまうことで部屋を彩るインテリアとしても楽しむことができる。この段はバトル系の漫画でこの段はあの出版社の作品でなど、並べ方を自分好みに工夫するとさらに面白い。また、ほとんどの電子書籍では『背表紙』を見ることができない。なので本棚に好きな作品が並んでいるのを眺めていると無性に読み返したくなってくる 

最後に、紙媒体の漫画は貸し借りができる。借りるときも返したあとにも自然とコミュニケーションが生まれるので、相手の人と仲良くなったり、漫画の続きがさらに楽しみになったりするまさに一石二鳥だ。 

今挙げた紙媒体の漫画の魅力はほんの一部に過ぎない。逆にインターネット媒体にはあって紙媒体には無い魅力もたくさんあるだろう。もしかすると、両者の良し悪しはケースバイケースという言葉が一番合うのかもしれない。

漫画は紙か、電子書籍か。結局は各々が自分のライフスタイルにあった方を選ぶのがいいのだろう。個人的には、どんどん便利になるこの時代にこそ『紙』の漫画を手に取ってほしい。 


(文:小林愛輝)