現役医師・南杏子が2020年に発表した医療小説『いのちの停車場』を映画化。
いのちの最期を自宅で過ごす“在宅医療”の臨場感や安楽死などに深く切り込み、医師だからこそできるリアルな描写により引き込まれていく。監督の成島出氏が父を看取った経験や自身が癌を患ったことから興味をもったという“在宅医療”をおおらかに描きながらも、「どう生きるか？」をテーマにした感動を呼ぶ“いのち”の物語は、5月21日（金）よりロードショー。
舞台となる金沢の「まほろば診療所」で在宅医を務める主人公・白石咲和子役を演じるのは、映画122本目にして念願の医師役に挑戦する吉永小百合。尊敬する咲和子の下で働くことを望み、まほろば診療所までやってきた医大卒業生の野呂聖二役に松坂桃李、同じく診療所のスタッフ・訪問看護師として従事する星野麻世役に広瀬すず、診療所の三代目院長・仙川徹役には西田敏行と豪華キャスト陣が、患者や家族と向き合い、葛藤しながら成長していくストーリー。
さらに、みなみらんぼう、小池栄子、泉谷しげる、松金よね子、石田ゆり子、柳葉敏郎、森口瑤子、南野陽子、佐々木みゆ（子役）、田中泯らが死に向かう患者や家族の姿をそれぞれのキャラクターで描き、6つのケースが観る人のこころを動かしていく。
※キャスト陣の役作りに関するコメントなど、別ページ（https://www.top.tiroir.zone/2021/05/tiroir21-5212021414.html）にアップしているので、ぜひチェックを！
残された命の限りある時間をどう過ごすか、どう過ごさせてあげたいか。何を希望し、何を選択するか生きざまや家族など取り巻く環境は人それぞれだろうが、誰しもがやってくる状況に、感情移入せずにはいられない。涙する人も多いだろう。
いのちの最期の輝きに「まほろば診療所」のスタッフたちが病を治し、寄り添い、支え、患者や家族とつながっていくのか、「在宅治療」が織り成す“いのちのしまい方”。いつどんなタイミングやってくるかわからない境遇を想像するとともに、人生やいのちの大切さを考えるすきっかけになりそうだ。
「まほろば診療所」が実在し、咲和子率いるスタッフがいるならば、そこで最期を迎えたいと願いたくなるほど、記憶に残る作品となるだろう。
≪CREDIT≫ ---------------------------------------------------------------------------
出演：吉永小百合 松坂桃李 広瀬すず
南野陽子 柳葉敏郎 小池栄子 みなみらんぼう 泉谷しげる 石田ゆり子 田中泯 西田敏行
監督：成島出
脚本：平松恵美子
原作：南杏子「いのちの停車場」（幻冬舎文庫）
コピーライト：＠2021「いのちの停車場」製作委員会
（文：相原郁美）